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シルクロードはそれだけで一つのデスティネーションといえますが、その魅力は尽きません。
一木一草も見えない砂漠、神々の存在を予感させる7,000m級の雪山、過酷な気象・自然条件。そのなかに続く細い1本の道。あまたの人々が幾多の苦難に耐え、切り開いてきた道。何を求め、何を支えにこの苦しい道のりを歩みつづけたのか。人は何故、これ程までに道にこだわり続けてきたのか。車を降りて少しでも歩けば「道」自体の持つ魅力が五感に訴えかけてきます。そのなかにあるオアシスの持つ「生命」、「人々の営み」。数多くの史蹟・廃虚は多くの民族と文明興亡の歴史を物語り、様々な芸術と生活が混じりあい、溶け合い、そして新しく生まれたものが現代の人々の中に、息づいています。
シルクロード観光が始まった時期に彼の地を訪れたお客様は、苦しい旅を強いられたにもかかわらず、私達旅行業者に感動と感謝の言葉を述べられることが多かったようです。帰国後、旅行で受けた感銘を手記に残される方も多く、ツアー参加者の写真交換金、数年後も続く同窓会など、自然発生的に交流が行われています。
私達旅行業者は今後も、この素晴らしいシルクロードを大切にして、旅づくりの原点に立ち戻り、より多くのお客様に感動を与える旅のお手伝いをしてまいりたいと考えております。

 

 

 

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